イオンフィナンシャルサービス 25年間減配なしが終結へ!
今回は、2020年7月8日の引け後に決算発表のあったイオンフィナンシャルサービスについて説明していきます。翌営業日はこの決算を受けて15%以上株価が下落しています。
どういう会社?
イオンフィナンシャルサービスは名前の通り、イオングループの金融部門を担う会社になります。イオンカード、電子マネーWAON、イオン銀行などイオンを使っている人にとっては身近なサービスといえると思います。また、アジア地域へも進出しています。
決算発表
今回は、2021年2月期の第一四半期になります。今回の四半期の数字は赤字ですが、通期の予想も今回発表されました。この新型の問題で、大きなダメージはありそうですが黒字をキープ出来ているので問題はないと判断できます。
月次
今回の新型の問題発生前の2020年2月期までは安定的に利益を上げてきてます。今回一気に減益になりましたが、それでもこのような状況でも黒字が出せる企業ですので、十分に力がある企業といえるでしょう。
業績推移
決算発表の数字はそこまでインパクトのある数字ではありませんでした。今回最大のインパクトは25年間減配なしだったのに、今回一気に3分の1までの減配をすることになりました。今まで、高配当銘柄として個人投資家にも人気があった銘柄でしたので、この衝撃は小さくないでしょう。それが本日の大きな下落に繋がったといえそうです。
指標
今回の大幅な業績悪化によりPERは27倍になりましたが、新型の影響がない2018年の業績で見ればPERは5倍台になります。新型の問題さえ解決すれば、ここまで業績は戻るのではないでしょうか。
配当
2015年に3600円以上の株価をつけています。そこから3割以下の株価になっています。この数年は確かに業績を伸ばすことが出来ていなかったことにより新型の問題発生前から株価は下落していました。そして、新型の問題が発生してからさらに株価が落ちて3割以下の株価になっている状況です。
株主優待
イオンフィナンシャルサービスの強みは、イオングループの金融会社として、アジアにも進出をしていることが上げられます。日本のクレジットカード会社は、ほとんどの場合が日本のみの展開に留まっています。それがイオンのアジア展開によって、アジアの金融市場に進出する足掛かりがあるのは大きな強みといえるでしょう。
株主優待重視へ
国内シェアは、このスライドの順番になります。この表はクレディセゾンが作っているものですが、イオンフィナンシャルサービスは5番手になります。単独ではクレディセゾンよりもショッピング取扱高は多くなります。けっこう意外に思った人も多いのではないでしょうか。
結論
今回の決算発表での大きな減配は当分の間は株価の重しになるでしょう。しかしながら、長期で考えればこの会社は買いの方針から変わりません。キャッシュレス決済に関しては、新型の問題は追い風になる可能性もあります。クレジットカード会社で唯一アジア展開ができている点も今後期待できる点です。今回の決算でも、イオン銀行の住宅ローンなどは堅調に推移しているようです。
先ほどのチャート通りこの10年でもっとも安い水準までに落ち込んでいます。今が長期投資で買いのチャンスといえるでしょう。ただ、短期的には株価は軟調な展開が続くことになりそうです。
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