クリエイトレストランツが赤字で自己資本比率5%台までに低下!
今回は、7月14日の引け後に決算発表のあったクリエイトレストランツについて説明していきます。
どういう会社?
クリエイトレストランツはマルチブランドで展開している外食チェーンになります。しゃぶ菜、やさい家めい、雛鮨あたりが有名なブランドでしょうか。
また、各地のショッピングモールなどのフードコートへも多く出店しています。
上場子会社には、SFPホールディングスがあります。こちらは磯丸水産や鳥良のブランドを持っている企業になります。
決算発表
今回は、3月から5月の決算になりますので、新型の問題の影響をもっとも受けた時期といえます。売上が63%も減れば赤字も仕方がないところでしょうか。通期予想に関しては、第二四半期以降は赤字が増えない想定のようです。
業績推移
2020年の売上増加は、M&Aの影響ですので基本的には売上はあまり増えていないといえそうです。利益に関しては徐々に減少しているともいえそうです。
指標
前期の数字でPERは79倍の評価になります。この数年でもっとも業績のよかった2017年2月期でみてもPERは30倍以上になります。割高な銘柄であることは間違いないでしょう。
チャート
新型の問題が発生してから、株価は55%の下落をしています。業績がかなり悪化していますので、当然の下落といえそうです。
株主優待
この割高な株価を維持できる要因は、株主優待の存在です。優待利回りは7%を大きく超えてきます。まさに、株主優待のおかげで現在の株価の位置をキープできているといえるでしょう。会社側も株主優待で株価をキープできていることは認識していると思われるので、株主優待がなくなる可能性は倒産以外はないのではないでしょうか。
月次
月次に関しては、非常に厳しいと言わざるを得ません。4月と5月は10%台までに落ち込んでいます。6月でもまだ半分に戻ってきていません。他の外食チェーンで比較するとすかいらーくは4月は43%、5月は54%、6月は70%まで戻ってきています。クリエイトレストランツの業態が、新型の問題をもっとも大きく受けていると言わざるを得ないでしょう。
今期売上予想の前提
売上が7月は70%、8月は80%、9月以降は90%まで戻る前提で、第二四半期以降は赤字が増えない予想です。しかし、9月以降は90%の売上になることについては、かなり疑問が残ると言わざるを得ません。
財務状況
自己資本比率が5%台までに低下しています。また、この会社にはのれんが240億円以上存在します。こののれんを現状の利益を稼げていない状況で今後も資産価値として保ち続けることができるのかどうかについては大きな不安があります。もし、すべてを減損するようなことがあると債務超過に転落してしまいます。かなり厳しい状況と言わざるを得ないでしょう。
簡単には倒産しない?
現在、ペッパーフードサービスがペッパーランチ事業を分割して売却をすることで生き残りを図っています。このクリエイトレストランツにも事業を分割して生き残ることや、子会社のSFPの株を売却することが可能です。
また、時価総額が1000億円ありますので株式の増資などでも生き残ることは可能といえそうです。
結論
現在の新型の問題の影響を大きく受ける業態ですので、他の外食チェーンよりは厳しいと判断しています。ただし、倒産さえしなければ今の優待利回りは非常に高く現状の500円程度の株価であればキープは可能だと判断しています。
個人的には、簡単には倒産はしないと判断していますが、すかいらーくなどファミリーレストラン系の業態よりは倒産する可能性はかなり高いと判断しています。
倒産したときに許容できる金額がどこまでかによって投資できる範囲は人によって違いますが、長期優待を含めて利回りの変わらない400株までなら購入もありだと判断しています。逆にいえば、それ以上の株数の購入は、投資価値は著しく下がるといえるでしょう。
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