新型の問題で大きな影響を受けたANAの決算予想は?

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決算説明

新型の問題で大きな影響を受けたANAの決算予想は?

今回は、新型の問題で大きな影響を受けたANAの決算を予想してみます。

【決算予想】ANA(9202)の第一四半期と通期の決算を予想してみた!

どういう会社?

ANAは、ご存じの通り、日本トップの航空会社になります。航空会社は所属する航空連合によって大きく3つに分かれます。ANAはスターアライアンスに属しています。JALがワンワールドに属しています。最後の一つはスカイチームで日本の航空会社は所属していません。日本で就航している海外航空会社ではデルタ航空などが所属しています。

決算発表

まずは、前期の数字の確認をしていきます。当然のことながら第四四半期が大きく業績が下がり減収減益になっています。ここで、2019年度の第四四半期のみの決算を見ると売上3920億円で20%減収で営業損失は588億円とかなり厳しい決算になっています。

業績推移

この通り、過去の業績を見ていると大体年間1500億円程度の営業利益を上げることができる会社といえます。

チャート

当然のことながら、新型の問題が発生したあとから株価は大きく下がっています。ただ、株価の下落率は約30%程度になっています。今回の問題が航空会社に与えるダメージは計り知れないとは考えていますが、株価はそこまで下がっていないといえそうです。

セグメント別の業績

まず、セグメント別の成績ですが、ほとんどが航空事業になります。業績が普通の時であれば他の事業の成長性などを見る必要があるのですが、航空事業への新型の影響が大きすぎるので、航空事業の中身を詳しく見ていくことにします。

航空事業

このように、航空事業は国内線のほうが国際線よりは少し売上が多い状態になっています。また、貨物郵便とその他でもそれなりの売上規模があります。

2019年度第四四半期は売上が20%程度減ったのですが、営業費用は5%も減っていないことから大きな営業損失を出したことになります。

変動費と固定費の割合は?

ここで、気になるのが営業費用の固定費と変動費の割合になります。それに関しては、ANAから回答がでています。上記のスライドのように固定費は6割、変動費が4割になるようです。

第一四半期の売上は?

では、2020年度第一四半期の売上について予想していきましょう。まず、月次がこのスライドのようになります。国内線と国際線どちらもひどい状況です。6月に関してまだ出ていませんが、国際線の運行本数はほぼ0のままでしょう。国内線は30%程度戻ってくると想定することにします。運行本数と売上はおおむね比例するので、国内線の売上はひと月で15%、国際線の売上はひと月で5%程度と仮定します。

そして、国内線の通常時の四半期の売上は1600億円程度なので、15%は240億円の売上ということになります。国際線の通常時の四半期の売上も大体1600億円程度なので、5%は80億円程度の売上ということになります。2020年度第一四半期の国内線と国際線合わせた想定売上は320億円程度と計算できます。

貨物郵便の売上は下がらないと想定して320億円程度、その他も売上は下がらないと想定して600億円程度と想定します。LCCは壊滅的ですが、15%程度の売上があったとして、30億円程度とします。つまり、航空事業全体の想定売上は320億円+320億円+600億円+30億円の1270億円、少し多めにみて約1300億円程度になるのではないでしょうか。通常時の四半期の売上が4300億円程度ですので約3割まで減少することが想定されます。

第一四半期の営業費用は?

次に、2020年度第一四半期の営業費用を考えてみましょう。四半期の通常時の営業費用は大体4200億円程度です。その6割が固定費ですので、固定費は2520億円になります。その他は変動費ですので、500億円程度かかると仮定すると、合計3000億円が想定営業費用になります。3000億円-1300億円の1700億円程度が営業損失になります。

第一四半期の決算予想

では、2020年度第一四半期決算を予想してみましょう。これまでの計算から航空事業では、売上は1300億円、営業損失は1700億円程度と計算しました。航空事業以外の事業の売上で10%程度は増えると想定して1400億円程度と仮定します。すべてを足すと、全体での営業損失は1800億円程度と計算できます。

通期の決算予想

最後に2020年度全体を計算してみましょう。第二四半期以降に国内線は60%程度、国際線は10%程度戻ってくると想定します。そうすると上記の計算でいくと第二四半期以降の売上は6700億円程度になります。営業費用は、約1兆円になります。最終的にすべてを足すと売上は8000億円、営業損失は5000億〜6000億程度におさまる計算になります。

財務状況

9500億円の流動性資金があるので資金繰りには問題ないでしょう。現状の純資産は1兆円とあります。今回の営業損失5000億から6000億となるとこれが半分になることが想定されます。自己資本比率も現在は40%と高いですが20%まで一気に落ちることが想定されます。

結論

2020年度第一四半期は、売上1400億円で営業損失1800億円程度と予想します。通期では、売上は7000億円から8000億円、営業損失が5000億円から6000億円程度になると考えています。ただし、減損損失を想定に含んでいません。このようにとても厳しい決算になると予想しました。

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